他社の「すごい会議」導入で業績アップ、に興味が湧く。
太田:今日はお時間いただきまして、ありがとうございます。最初に、今回の「すごい会議」導入に至った経緯を、教えてください。
是澤:はい。きっかけは赤鹿地所の赤鹿社長の講演を本社でしていただいた際に、赤鹿地所様の、いわゆる業績、それから環境面の話を聞かせていただき、それが今は仕組みで動いているということも伺って、自社と比較したときに、非常に足りないところがあるなと、感じた部分がありました。「どういうふうな教育環境というものか?」とか、「どんなOJTが用意されているのか?」などということを、赤鹿社長に伺わせていただいたところ、この「すごい会議」を導入して、もう8年になるというところで、その8年間のうちに、どんどんどんどん業績も上がっていったということを伺いまして、それがまずヒントという形になって、興味が湧いたというようなところがきっかけです。
太田:ありがとうございます。さっき足りない部分があるとおっしゃいましたが、是澤さんの観点でどこの部分だって見えたのでしょうか。
是澤:はい。基本的にはやはり、今のエコリングの会社のなかで教育という観点が足りないというのをまず感じました。というのは環境においても、新入社員のときに入って来られて、1年目ぐらいまではある程度、教育環境というものが出来上がっているんですね。ただ、1年目以降というところに関しては、各々独自で勉強していくという社風の中で、なかなか育つ人と育たない人とで、非常に差が出てきてしまっていたというところで、外部研修も含めて、今まで色々な取り組みをさせていただいていたんですけれども、それが大きく良い影響を与えたかっていうようなところに関しては、やはり単発、単発の影響というようなところもあったりですね、なかなかそれが継続して自社のなかに入っていないなということを感じていました。
そんな中で、会社の将来の成長が見込まれていて、会社が目指す方向を見た時に、そこに見合う人材が十分に揃っていないな、と。その目指す方向に行ったときに、わが社はそこまで辿り着きましたと胸を張って言える人たちが、やはり社員のなかに揃っているかと言われると、今はそのレベルには追い付いていない。
わが社の場合は基本的に、能力の高い人を最初から採用するというスタイルではなく、可能性を感じる人を採用して、そこから育ってもらうというスタイルでしたので、そういう意味では、何が今後にとって本当に良いのかを模索する中で、赤鹿社長の話がヒントになったという感じですね。
太田:なるほどですね。ありがとうございます。
当初期待していたことは何ですか?
太田:是澤さんが今回のプロジェクトで、当初期待していたことは何ですか?
是澤:当初期待していたことは、関西エリアの人材のレベルの底上げをして、方針書の達成をすることでした。
太田:なるほどですね。それは途中で変化はありましたか。それとも当初の期待のままでしたか?
是澤:そうですね。タイミングでの変化は正直、コロナの環境下のなかで発生したかなという風に思っていますが、まあタイミングを除けば、期待をしていたのは変わらず、結果としては最後まで行けたかなというようなところですね。はい。
太田:“関西エリアの底上げ”っていうのは具体的にはどんなことを期待されていましたか?
是澤:人材のレベルのアップがまず、本当に第一ですね。人材を関西から非常に多く他のエリアに排出もしていきましたので、やはり非常にこのエリアに人材層が薄かったんですね。一番核のエリアでありながら、非常に手薄な人材での戦いになっていたかと。
誰がリーダーシップを取ってやっていくのかということを考えても、やっぱり業務過多で、なかなか、そのマネジメントにおいて十分な機能を果たせていないという環境のなかで、ある程度、店長という役職の人たちからでも、1つ上の仕事をしていただくということをすることで、全体の成長の底上げに繋げればいいかなと考えていました。
「すごい会議」導入後実際にどのような成果をえられましたか?
是澤:はい。まずは参加メンバーの視点は大きく変わったのかなというふうに感じています。というのは、今までは、おそらく自店舗、それから自分のお店にいる部下のみにしか、おそらく目がいっていなかったことを、1店舗でも違うお店のことを、自分のことかのように関わっていくというような視点を持てたことが非常に大きな成果だったかなというふうに考えています。
太田:ありがとうございます。これ、よくよく考えると、自店舗以外のことを店長が考えるって、すごいですね。
是澤:そうですね。考え方的にはそうなんですけれども、ただ、でも、実は昔からあった考え方ではありました。
太田:そうなんですね。
是澤:要はドミナント出店というような言い方をして、1つのお店に、大きい店舗に店長がいて、ベースとなる店長がいて、その近くにドミナント店舗というものを出店することで、そこのドミナント店舗の店長は副店長という役割で、そこのお店を運営するという考え方があったんです。
太田:そういう考えがもともとあったんですね。
是澤:はい。もともとあったんですよ。そういうのが。ただ、この15年のあいだに副店長っていう役職がなくなったり、副店長がわかりにくいので店長にしましょうとか、そういう変化がありました。あとは人が増えることによって、店長は1つの店舗のお店を見ることが仕事であるということになったりとか、いろんな変化があったんです。
太田:なるほどですね。そういう変化があった中での、今回のすごい会議だったんですね。
是澤:はい。
参加するメンバーの視点が変わったというのは、何がきっかけだったのでしょうか?
是澤:やはり関わりかな、というふうに思っています。この関わりと言いますのは、「すごい会議」のなかで持たされる、自分たちで考える、そして考えて実行していくっていうことをコミットするということ。そして、決意して、最後まで責任を果たそうと取り組んだからなのかなというふうに考えています。
太田:なるほどですね。
“年度方針の達成“は、このまま行くと、どのような結果になりますか?
是澤:一番のベースとなる粗利に関しては、関西エリアとして、年間で言うと、わずかに届かずぐらいの結果にはなりそうかなと思いますけど、ただ、出店のタイミングのずれであったり、いろいろコロナによって軌道変更した部分もたくさんある中でしたので、数字だけ見れば年度当初に言っていた目標は行っていないにしても、中身にしては100%行っているのかなというふうに考えてはいます。(※後日、いただいた数値データより、すごい会議実施期間の2020年8月から12月に関しての結果は、方針に対して、128%の達成率でした。)
太田:なるほどですね。ありがとうございます。
メンバーの誰が変わったと感じますか?
太田:今回参加しているメンバー一人一人を見たときに、誰のどんな行動や発言が印象に残ったり、あるいは誰が変わったと感じますか?
是澤:はい。一番感じたのはY店長の影響が一番大きかったかなって思います。
太田:どういうところがですか?
是澤:やはり会議での発言のなかでもそうですけれども、常に目標を達成させるというベースで発言をする、その言葉ですね。目標に対して足らないというふうに感じたときに、上司、部下関係なく、しっかりと“自分はこう思います!”ということを、会議のなかでも発言されていて、ご自身も任された店舗というところに対して結果を出していっていたというところにおいては非常に影響力が強い店長だったのかなと感じましたね。
太田:ありがとうございます。
「すごい会議」を他社や他部署におすすめする度合いは10点満点で何点ですか?
是澤:他社や他部署におすすめする度合いは8点です。
太田:はい。その理由を教えてください。
是澤:合う、合わないとか、やはり自社や自部署のことをしっかり考えたほうがいいっていうのは思いました。その状況を考えて、何を課題に考えているのかっていうところだとか、機能的に動いているところに逆に入れてしまうというようなところとかは、もちろんプラスαは生まれるかもしれないですけど、期待する効果というところの部分までってなるかもしれないので、8点にさせてもらいました。
太田:なるほどですね。ありがとうございます。どんな会社や部署には、おすすめしますか?
是澤:自部署の一つの例でしか見れていませんが、今回のすごい会議の導入に関しては“良かったな”というところしかなくて、なぜ、それを感じたかというと、お店が1人勤務のワンオペで回していますので、非常に店舗通しの関わり度合いというのが薄く、希薄になっていきがちになるんですね。ですが、そこを会議で応援者を巻き込んでいくであったり、協力関係を作ることによって、会議があることによって協力関係ができたり、チームとして機能しているということに繋がったかなと思います。
ですので、エリア展開やお店を複数提供している会社や部署に非常に合っているんじゃないかなというふうに感じました。
太田:ありがとうございます。来年もよろしくお願いします。
是澤:よろしくお願いします。
2020年12月16日
インタビュアー 株式会社ピグマ すごい会議コーチ 太田智文