すごい会議

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CASE STUDY すごい会議の実施例

脱・ワンマン経営&イエスマン組織。新たな自分と出会う“楽しさ”が、成長への源

株式会社アイ・エース イズミファニチャー

設立
1993年10月
資本金
1,000万円
従業員数
28人
事業内容
1993年開業以来、長崎諫早・福岡を起点にインテリアショップを中心に展開。100を超えるブランド家具や雑貨を取扱い、家具販売から空間提案、住宅リノベーションなども行う。薪ストーブを販売施工するスローライフの提案や飲食店事業も手がけるなど、日々の暮らしを豊かにする事業を提供している。
担当コーチ
大野 栄一

変革には、脱イエスマンへの社員育成が欠かせない

2年前、導入に至ったきっかけを教えてください。

岩村:知人から大野さんを紹介されたことを機に、セッションをオブザーブさせていただいたことがきっかけです。
当時は「すごい会議」も知らず、コンサルタントとコーチの違いも曖昧。そもそもコンサルタントに対しても、多くは成果が出ずに精神論で終わるというイメージがあり、正直なところ実際にセッションを見るまでは疑心暗鬼でした。

実際のセッションをご覧になって、どのような気持ちの変化がありましたか。

岩村:一番印象的だったのは、セッションに参加している現場の若い方々が、細かいことにも問題意識を持ち、積極的に意見述べていること。自社の若手社員はあまり発言しないので、それが変われば会社の力が底上げされ、何かが変わるのではと感じたんです。

大野:この時見ていただいたのは、最前線の現場で働く20代の若手社員を集めたセッションです。一般的なヒエラルキー組織でいえば末端の若手社員が、一見すると些細なことにもお客様の視点から問題意識を持って発言していたからこそ、その真剣さが伝わったのだと思います。

当時、これを解決したいという具体的な課題はお持ちだったのでしょうか。

岩村:課題として整理できていたわけではなく、ただ会社を変えたいと思っていました。今の会社は僕がほぼワンマンで引っ張ってきて、その結果、社員はイエスマンに近い状態。これでは次代を担う人材が育たない。店舗が増えて僕だけでは管理し切れなくなっている中で、会社の存続には人材育成が必要と感じながらも、策を講じられていない状態でした。

幹部メンバーの成長は、自分で考え意見する基本から

実際に導入されてみて、どのような変化が起こりましたか。

岩村:まず、社員が自分の意見を発言するようになりましたし、「やらなくちゃ」という意識を強く持ってくれたように感じます。まだ通過点なのでもちろん課題はありますが、彼らなりに変化してくれています。
変化にも個人差がある中で、特に大きく変わったのは幹部メンバー。目標達成の指標となるKPIを決める際にも、進んで高い数値を出してくる意欲が見え、数ヶ月経った今となっては、その倍の目標でもよかったと思うくらいに結果も出ています。

なぜ、そのような変化が起こったと感じますか。

岩村:コーチからの質問の多くは全員に共通する問いなので、フラットに答えやすく、正解も誤りもない。自分で考えてアウトプットする習慣づけには最適です。全員が紙に書いて発表する「すごい会議」の手法もあり、まずは自分で考えて意見できるようになったことが大きな起点だったと思います。

「自分で考える」「問題意識を持つ」「発言する」。これらを習慣付けるために、実施していることを教えてください。

岩村:平休日関係なく、毎朝大野さんからLINEでコーチングメッセージが届くので、それに返答することです。返答内容よりも、自分の頭で考えて書くという行為自体が重要。
僕はこの習慣で頭が整理されるし、鍛えられる実感があります。始まりは強制でも、やるうちに気づきや発見を得てもらえればいい。
僕からすれば、発言内容から社員たちのコンディションが見て取れる貴重な場ですし、何より毎日、あの文章を届けてくれる大野さんに敬意を表してほしいという意図もあります。

売上向上。自信をつけた幹部役員と社長自身の変化が起点

会社としての成長実感を、どのような結果で体感されていますか。

岩村:実感としては、即効性というよりも、気づけばちゃんと1年から2年かけて成長してきたという感じですね。売上としては、1年目がおよそ120%、導入2年目はコロナ禍でありながら160%近く伸びました。通常の社会環境であれば、もう少し上がっていたんじゃないかなという手応えです。

なぜ3年目も継続するという選択ができたのでしょうか。

岩村:「すごい会議」やコーチングについて僕自身がまだ分かっていないこと、できていないことがあるからです。それを教わりたいし、しっかり吸収した上で結果を出すところまではやりたかった。コーチングを勉強して他の会社に提供できるようにもなってみたいし、新しいことを吸収できている実感があって楽しいんです。

1、2年を経ての売上成長。その成長の源泉はどこにあると思われますか。

岩村:経営幹部たちが自分の意見に自信を持ち始めたことですね。自分で考え、聞かれたことにしっかり答えられる。意見を伝えられる。売上をつくる彼らの意識が変わり、より具体的に行動できたことで売上がつくられたのだと思います。
あとは僕自身の変化も大きいと思う。導入前は、社員が会社を運営していける下地を作ろうとは考えていたものの、事業を更に拡大させていく考えはなかった。でも、この2年で学ぶうちに、今一度力を入れ直してさらに上を目指そうという意識に僕自身が変わったんです。

大野:会社というのは基本的に社長次第で大きく変化するため、最も重要なのは社長へのコーチングです。岩村社長が一番興味深く反応し、変化されているのを感じます。

自分に責任100%。問題は、自分たちで解決して進む

社長ご自身に生まれた変化について、さらに詳しく教えてください。

岩村:「すごい会議」の導入は、今までにない試みでした。それは「やって成果が出せなければ自分たちの責任だ」と決めたことにあります。
外部から専門家を入れるとどうしても答えを求めたくなり、成果が出なかったらその人のせいにしたくなる。でも今回はそれをやめました。大野さんと会話する中で「問題は自分たちから生まれたものだから、人に解決してもらうものではない」という意識が芽生えたからです。

「問題は自分たちで解決するもの」。そう置くと、どのような行動や変化が生まれましたか。

岩村: つい答えを聞きたくなるところを、堪えて自分たちで考える。特に2年目からは「自分たちで解決して進む」ということをより意識しました。
すると次第に「問題は解決できる、自ら解決すればいいだけだ」と思えてきたんです。問題が噴出するのは次のステージにいける証じゃないかとすら思えるようになりました。

大野:一つひとつの問題を解く鍵が欲しくなるのは自然なことです。ですが僕らコーチは個別の答えや鍵を手渡すのではなく、全ての問題に通ずるマスターキーを手渡すことで、皆さん自身が問題を解決し続け、欲しい状態を「皆さん自身で」手に入れられる状態を目指します。
マスターキーとは、例えば経営やビジネスに関する原理原則であり、それらを理解する言葉の一つひとつを解像度高く共通言語にしていただくこと。そして大事なのは「問い」です。ピーター・ドラッカーも言っていますが「重要なことは、正しい答えを見つけることではなく、正しい問いを探すこと」。皆さんが、問題に対して正しい問いをつくれるような場を提供するのが僕の役割です。
今、2年かけて問題解決の経験が蓄積してきているこのチームだからこそ、マスターキーが見えてきた状態。ここからの成長はすごいですよ。(笑)

岩村:退職者が出た時も、瞬間的には大変でも絶対に上手くいくという感覚しかなかった。売上の目標も、最初はギリギリに思えたけど今はそれ以上に行けると感じています。不思議と、自分たちでできる感覚が強まっています。

コーチは変わり続けたいという欲求の起爆剤

問題があっても「進む。進める」という自信が湧いてくる。
マスターキーを手に入れつつある実感はあるのでしょうか。

岩村:確証があるわけではないんです。ただ、大野さんとの対話の中で生まれた洞察を自分なりに解析して繰り返し考える。すると学ぶほどに、多くのことはシンプルだと気づく。分析して立て直せばある程度の問題は解決できるし、深刻にならず、せせこましくならず、世のため人のためにやる方がいい。信じて動けばできるという自信が大きくなったことは確かです。

大野:僕は、目指すゴールが生き生きしていると生活リズムが変わるシグナルがあるとお伝えしています。食生活や寝起きする時間、運動、それらが自然と変わり始める。まさに岩村社長がその通りです。

岩村:今後のビジョンを叶えていくには、絶対的に健康な体と知識、ネットワークが必要です。それもあって昨年からヴィーガン生活を始めて以来、体調がすごく良い。全てが良くなっているように感じるし、ヴィーガンをもっと世に拡め、仕事として人を健康にすることもしたい。
僕には常に変わり続けていたいという欲求があって、そこに大野さんからの刺激が入ったことで探究心に火がつきました。変化は対応力そのもの。それが会社として常態化したら何より強いと思うんですよね。

コーチング視点でマネジメントが変化する

社員の方に対するマネジメント方法やコミュニケーションにも変化は現れましたか。

岩村:僕は経理も現場も分かっているので、部下の仕事ぶりが、つい目についてしまう。でも僕が現場をマイクロマネジメントすることで、逆に「言われないとやらない」状態を生んでいたことも恐らく事実です。もっと社員に委譲したり、見守ればよかったのかもしれません。
コーチングを正しく知ることで、相手への承認や個人に合わせた基準を持つことの必要性も体験しましたし、これまでの育成方法がいかに旧態然としていたかに気付きました。今はコーチング視点で各々に合わせたコミュニケーションを心掛け、大野さんとの会話のメモを見直したり、セッションでの言葉を引用しながら語りかけるようにしています。

これまでのセッションで印象的だったことを教えてください。

岩村:これ!というよりも、毎回何かを見つけて体で吸収している感じ。だから、やった分だけ積み上がっている感覚があります。今日はどんな発見ができるんだろうとか、こんな考えがあったんだとか、心が動く。毎回てんこ盛りです(笑)。

岩村社長にとって、大野コーチはどのような存在ですか。

岩村:僕に意見してくれる貴重な存在です。圧倒的な知識をお持ちだし、様々な経営者やすごい方をご存知なので、困った時は頼れる存在。
でも普段は頼らずにセッションとLINEコーチングで学び、足りないところは自分たちで調べてなんとかしたい。でも、いざとなったら頼れる存在です(笑)。

言葉に責任を持ってやり切る。世の中のためになるワールドワイドな会社へ

導入3年目、今後はどのような課題を解決しにいきますか。

岩村:言葉に責任を持ち、行動してやり切ることです。僕を含めて社員全体、まだ言葉に責任を持てていない。言ったことをやっていないとか、そもそも言葉にしないとか。でも一貫性を持って言葉を現実にしていくことこそが重要。簡単ではないからこそやるべきです。

大野:『I’m my words.』ですね。『私は私の言葉です』。まさに口にしたことが未来を創る。言葉が自分自身として生きる。大きな成長に繋がるテーマです。

岩村社長が描く今後のビジョン、構想をお聞かせください。

岩村:僕は昔、渡米していた時期があり、本当は国々を渡り歩く貿易がしたかったんです。家の事情でそれは断念しましたが、今はその頃のような気持ちで再び自分の殻を破り、これからの人生を実現していきたいと思っています。
ヴィーガンのように、自分が良いと思ったことは会社の事業にすることで影響力を強め、世に拡めていきたい。僕の発案を一つの種として、種を拾い集めて事業にしていけば面白いんじゃないかな。国内外問わず多国籍な人材で構成されたワールドワイドな組織にしたいし、社内からグループ会社への社長をどんどん輩出していきたい。
可能性の拡がりを楽しみながら、人のため、世の中のためになくてはならない会社になれるよう挑戦していきます。

ありがとうございました。

大野 栄一 おおの えいいち

株式会社一番大切なこと

私のコーチとして使命は、『苦悩に値する働く意味』の創出です。

地球は平らだと信じていたがために出帆しなかった船は、どれくらいあるだろう?

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