最初の数ヶ月の中長期的テーマは、その後どのようになったのですか?
草原「最初に分けた役割のテーマは、「今やるべきこと、未来への宿題、もう解決したもの」と切り分けて、別のチームで引き継いで進めています。早いものは取り組んで1ヶ月くらいで改善したものもあります。連携強化などは、すごい会議を通じてかなり解決できたと思います。今までは出なかったようないろいろな意見が出るようになりましたし、それを私自身も「事業の課題」として受け止められるようになりました。昔の私なら、同じ事を言われても「そんなの簡単に解決できるでしょ?」というような思考しかできていなかったでしょう。
我々の資産は結局、人、だと思うんです。従業員もそうですが、満足いただく患者様の数が増えることで、組織も事業も大きくなっていくと思うので、そういった議論ができる場が大事です。現在は、患者様満足を主なテーマにして話し合いを進めています。」
これまでを振り返って、手応えはいかがですか?
草原「今年1年で、みんなの思考が全然かわりましたね。会議での発言の質も上がりました。私自身も、組織の中を改革していくというのは初めての試みで、自分の力不足もすごく感じました。自分自身も振り返る時間ができて、より高い視点を持てるようになったと思います。そこは非常に成功した部分だと思ってます。
しかし、組織をより良くしていくことは中長期的なプロジェクトにはなるので、売上が求められる中でバランスを取りながら組織の土壌を整備しています。土壌づくりは時間がかかります。ここを我慢できるかどうか、は大きいと思います。
しんどい会議ですけど、問題の本質が明らかになる会議です。私たちにとって組織全体で取り組むべきものだと思いますし、私もそのための環境を作っていきたいと思います。」
これまで学んだことの中で、効果的だったものを教えてください。
草原「太田コーチには、問題解決のために本当に大事にしなければいけない概念など、たくさん教えていただきました。“期待”という概念も、太田さんに教わったことの1つです。すごい会議では、「お互いの期待を言語化しよう」ということをしてきます。私自身もよく「あなたの期待は何ですか?」と太田コーチに問われます。明確にした期待を、お互いに受け止めて、認識を同じにした上で、「じゃあどうしていこうか?」と考えられるようになりましたし、 “言語化する”ということが、とても大切だと思えるようになりました。以前は、みんな心の中で期待はしていたのですが、相手には全く伝わっていない。患者様だって期待は明確には言っていただけないものでしょう。でも、その隠れた期待が扱われることで満足につながっているわけです。
他にも、人の発言をちゃんと認めるとか、当たり前なことがビジネスでは本当に大事なんだな、ということを太田コーチは気づかせてくれました。当たり前なことをちゃんとしないと人間関係も構築できないし、いいものは生まれないと実感してきました。」
すごい会議は、どんな会社・組織に合うと思いますか?
草原「売上をさらに伸ばすことを期待してるがなかなか手に入ってない会社です。なぜなら、売上をもっと伸ばしたいのに行き詰まっているところは、本質的な問題が見えてない可能性が高いからです。すごい会議は、本質的な課題を解決するやり方としておすすめします。」