すごい会議

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CASE STUDY すごい会議の実施例

創業130年、オーナー企業の挑戦。経営陣の意識改革から生まれた過去20年来で最高益&未来への長期成長戦略

藤田金屬株式会社

設立
1948年4月(創業:1892年)
資本金
8,000万円
従業員数
451名(2024年5月現在)
事業内容
新潟市に本社を構え、「鉄の総合商社」として鉄鋼流通における商社、加工センター、特約店の役割を担う。お客様のニーズに合わせた二次・三次加工や、建設部門での資材販売、足場材レンタル、設計・施工などにも対応し、専門性を発揮しながら多様な業界を支援する。地域の「ものづくり」「まちづくり」に貢献する多角的な事業を展開する
担当コーチ
鈴木 智大

厳しい事業環境下を突破する「経営人材を育てたい」

約8カ月前に導入いただきました。どのような期待をもって導入いただきましたか。

今井(幹)社長:ひとことで言うと、経営人材を育てたい、というのが私の期待でした。父から会社を引き継いで私が社長に、弟が副社長に就任してから約5年。全社を見通して経営視点で語れる人物が、われわれ以外にいなかったことがオーナー企業ならではの弱点でした。

当社の事業は鉄鋼業。事業規模は人口に比例するビジネスです。日本の人口が下げ止まらない以上、今後も需要は減少傾向にある。その環境下で、屋台骨である鉄鋼業の基盤を生かしながら、いかに他の分野に参入していけるかが課題。

今後は、M&Aや新規事業開発なども必要になると考えると、例えば新規事業に、またはM&A先の企業に送り込むだけの経営者人材が必要になる。そのためにも、今いる役員の視座を高め、全社最適の視点で動けるようになってもらいたかったんです。

そんなときに五十鈴株式会社の鈴木社長から「『すごい会議』をオブザーブしてみないか」と、お誘いを受けたことがきっかけでした。

五十鈴株式会社様の「すごい会議」セッションを見て、何が導入の決め手になりましたか。

今井(幹)社長:まず、スピード感です。「90秒で意見を書いてください」など、アイデア出しや意思決定が非常に早いペースで進むことに驚きました。当社が数カ月から半年かけて検討しているような事案が、1日の会議で次々に決まる。会社の成長サイクルが早まると確信しました。

また、五十鈴さんの会議に参加していたのは役員以下の若い世代にもかかわらず、その日の課題は役員人事などの会社の根幹にかかわるものでした。実際のポジション以上に高い視座で会話する様子に、私が求める人材育成ができると予感して導入を即決しました。

伝統と歴史ある企業への「すごい会議」導入。社員の方々の反応はいかがでしたか。

今井(幹)社長:鉄鋼業界は産業構造が大きく変化する業界ではないため、常に変革を求められる環境下にあったわけではありません。だからこそ、中長期の未来を描いて早いサイクルでPDCAを回すスピード感には、私を始めとした全員がカルチャーショックを受けたものの、実直な人間が多いので「このやり方をなんとか自分たちのものにしていこう」と、前向きに向き合ってくれている印象です。

“高い目標”によって得られる意識変化

これまでの8カ月で、どのような導入メリットを実感しましたか。

今井(幹)社長:セッションの初日、「高い目標に対して全員で100%の責任を持つ」というあり方を鈴木コーチがインプットしてくれたことが印象的でした。

自分の事業部だけでなく全社目標に責任を持ち、他事業部が困っていれば積極的に助け合って達成すべきだと、経営陣のマインドセットが変わった。結果、より長期的な視点で会社の未来を考えられるようになったことが成果です。

例えば、30〜40年前の大型投資で拠点化した数々の建物や設備が老朽化し、更新投資をすべきかどうか判断が必要な局面に来ていましたが、大規模な事案であるがゆえに議論を先送りしていたんです。そこを、「未来のために自分たちの世代で判断するべきだ」と、共通認識を持てたのは「すごい会議」のおかげです。

なぜ、そこまで素直に「100%、自分に責任がある」と、意識を変えられたのでしょうか。

今井(幹)社長:目標を最大限高くして設定したことで、今まで取り組んでこなかったようなことにも目を向けなければ達成できない事態が生まれ、やるべきことの選択肢にレバレッジが生まれた。今までにない選択や覚悟につながったのだと思います。

鈴木(コーチ):このチームでは、1年後と3年後という二つの目標を設定しました。3年後の目標を立てる意図は、中長期視点を養うことであり、1年後の目標をストレッチさせる狙いもあります。

1年後だけを描こうとすると、現状の延長線上の“できる”目標の達成に終始してしまう可能性がありますが、3年後の未来を描けば広い視野で1年後をイメージできる。ファンタジーにならないぎりぎりの範囲で、チャレンジングな目標への拡張を狙いました。

3年後より先の長期計画にも着手されたそうですね。

今井(雄)副社長:3年後の成長を手にいれようと取り組むうちに、大きなインパクトにつながるであろう事案が多く挙がり、「3年ではやり切れない。6カ年の中期計画も立てよう」と、長期計画の作成に至りました。

鈴木コーチが3年後、さらにその先、という目線を提案してくれたからこそ生まれた変化です。

過去20年で最高益「目標が変われば、行動と成果が変わる」

売上利益の変化なども教えてください

今井(幹)社長:売り上げはほぼ変わっていないものの、直近の経常利益は過去20年間で最高益を出しました。高い目標の達成を目指し、過去の固定概念を見直した結果です。

これまでの思い込みを手放して新規の仕入れ先を開拓するなど、各部署でのあらゆる試行錯誤が数字として表れました。

今井(雄)副社長:毎月の「すごい会議」でトライアンドエラーを繰り返すうちに行動量が増え、うまくいく力点が見えたんです。「きっとうまくいかないだろう」と、内心思っていても、試してみると意外にもうまく行くこともあり、目標次第で行動も結果も変わることを実感しました。

人材成長の面では、どのような変化が生まれていますか。

今井(幹)社長:新任の役員は、就任当初から「すごい会議」で全社の意思決定に関われていることが大きな糧になっているはずです。成長途中ではありますが、意見を臆することなく主張してくれる点が素晴らしく、経営者人材育成の機会として活用できています。

以前の役員会議と「すごい会議」に、どのような違いを感じますか。

今井(幹)社長:これまでの役員会議は各部署が挙げる議題を審査する場であり、経営戦略を考えるのは私と副社長のみでしたが、「すごい会議」では5名の役員を加えた計7名で経営について議論できます。

「この7名でこれからの藤田金属をつくる」という、会社の意思表示が「すごい会議」であり、役員陣への強いメッセージ。その期待が彼らにも伝わっているはずです。

営業現場に近い彼らが発する意見は、私たちにはない貴重な情報。最近では「もっと全体最適で考えよう」と、彼らの発言にも変化が生まれています。

“精霊”の力を借りて社員の本音を引きだす

副社長がマネジメントされている部署で、「すごい会議」の手法を活用されていると伺いました。

今井(雄)副社長:この会議の手法の素晴らしさを実感し、私が管轄する事業部内のリーダー会議や新規事業室の会議で活用しています。

ポストイットに書く方式で意見を募り、「うまくいっていること」を発表してポジティブな雰囲気をつくる。「あなたが言うのでなく“精霊”が言わせている」と、心理的安全性を担保するなど、副社長という立場上、社員からの率直な意見を引き出すことは難しいものの、この手法を使うとフラットな意見や自由な発想を引きだせる実感があります。何に課題を感じ、どんな要望があるのか、現場の声を吸い上げるいい機会になりました。

コーチ役を体験して、どのような発見がありましたか。

今井(雄)副社長:鈴木コーチのすごさを実感しました。相手から本音を引きだす場づくりや挙がった意見の捌き方。コーチと同じフレーズを口にしても、同じようには進みません。

僕以外の事業部長や支店長も「すごい会議」のフォーマットを活用できるようになれば、現場の情報をもっと吸い上げられる。「すごい会議」2年目の来期は、そこを目指します。

2年目の会議活用法「視座の高い人材を広く育成」

来期の「すごい会議」の活用プランについてお聞かせください。

今井(幹)社長:参加者の階層を下げ、経営陣ではなく営業事業部の2チームで実施します。目的は、視座の高い人材を育成すること。

この1年を通して役員に経営者目線を養えたので、次は、彼らの部下たちの視座を高めるべく活用します。来期の前半は、私と副社長が会議の意思決定者を務め、後半は営業担当役員に意思決定者役を引き継ぎ、リーダーシップや決断力を養うマネージャー育成の機会にします。

当初の思惑通り、人材成長の手段として「すごい会議」と鈴木コーチがハマっていますね。

鈴木コーチは、貴社の変革にどのように貢献していますか。

今井(幹)社長:海外由来の「すごい会議」メソッドを、当社の文化やレベルに合わせながら柔軟に、スムーズに浸透させてくれる塩梅が絶妙です。私たちの様子を見ながらも徐々に基準を上げ、ストレッチする方向に導いてくれます。

過去に導入した研修では、異文化を強制的に押し付けられてうまくいかなかった経緯があり、鈴木コーチにはその懸念を伝えた上で、うまくマネジメントしていただきました。

今井(雄)副社長:鈴木コーチの明るい人柄も相まって、終始、ポジティブなムードで当社ならではの「すごい会議」を実施できています。これまでの実績はもとより、鈴木コーチご自身がマラソンで3時間を切ることを目指すなど、チャレンジと達成を体現されているからこそコーチングにも説得力がある。信頼しています。

オーナー企業の枠を超え「貪欲に成長」し続ける

会議の「意思決定者」を経験したことで、どのような気づきや変化がありましたか。

今井(幹)社長:私は調和を大切にするタイプですが、限られた時間で決めるべきところは決める、誰に何を思われても意思決定する、という意識が高まりました。

今井(雄)副社長:僕は来期のセッションで、初めて意思決定者にチャレンジします。オーナー企業である当社の強みは、僕と社長とで400名以上の組織の意思決定をできること。適切な意思決定をスピーディにできれば、今以上に組織の成長速度を上げられる。その重要性を十分に理解し、意思決定者として気を引き締めて臨みます。

「すごい会議」は、どのような経営者や組織課題にマッチすると思われますか。

今井(幹)社長社長が一人で意思決定しているようなオーナー企業におすすめです。その体制に限界を感じ、打破したいという思いがあるならば、現場の意見を集めて意思決定しながら人材育成もできるこの会議は、大きな助けになるはずです。

今井(雄)副社長貪欲に成長したい会社ですね。「すごい会議」のフォーマットはもちろん、鈴木コーチに入っていただくと勝手に業績が上がる感覚があります。業界や業種を問わず、達成するにはどこに力点を置くべきなのか、コーチが見定めて導いてくれます。

今後の御社のビジョンをお聞かせください。

今井(幹)社長:鉄鋼業界の需要は30年前と比べて6割程度に減少し、今後もその傾向は加速するとみられています。業界内の競争が激化する以上、この時代を生き抜くには地域のNo.1になる必要がある。

引き続き、設備投資や人材投資を惜しみなく続けるためにも、「すごい会議」でさまざまな問題解決に挑戦し、“健全に稼いで成長し続ける”組織づくりを進めます。

ありがとうございました。

鈴木 智大 すずき ともひろ

株式会社いきなりすごい会議

宮城県仙台市出身。
大学在学中にすごい会議に出会う。

組織として本当に解決したい問題をテーブルに上げ、チームとして解決する場を提供します。

目標をつくらなければ起きなかったことの実現可能性を最大化させます。

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