すごい会議

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CASE STUDY すごい会議の実施例

指示待ち組織を変えたのは、ルールと習慣。コーチが導く“考える習慣”で自走組織をつくり出す

株式会社ディルウィングス

設立
2013年6月
資本金
1000万
従業員数
61名(2018年11月現在)
事業内容
中古測定器を買取りインターネット上で販売する。従来、企業の開発期間や研究所などで使用される専門性の高い機械は中古品の引取先が見つかりにくいという難点があったが、欲しい人がいるのに使える状態で廃棄するのはもったいないという思いから買取販売を開始。日本全国へ買取りに赴き、中古測定器販売業で取扱量No.1を誇る。
担当コーチ
和田 直人

何から何まで指示が必要。社長が全てを管理する限界

まず、取扱量No.1を実現できている御社の強みを教えてください。

伊藤端的に言うと、弊社のように大量に仕入れて大量に売る方法をとっている会社他になです。競合他社が自社の得意な商材のみを扱うのに対して、弊社では測定器の周辺機器も何でも扱います。

2年前に営業部隊を作って買取営業を強化し、テレアポ、ファックス、DMなど様々な手法で開拓全国どこへでも引取りに行き、回転重視ネット販売します

導入時に解決したかった課題と導入の決め手を教えてください。

伊藤私が常に会社にいて、全てを指示しなければ仕事が進まないという状況を変えたかったです単発の人材育成の研修お誘いもありましたが、経営者交流会で和田さんとお会いして「1年かけて目指す組織づくりを実現し、売上を上げていく」という方法に興味を持ちました。

初めは半信半疑でしたが、導入前の12時間トライアルセッションを体験して変わる予感がしました。私がやらざるを得なかった会議運営を専門のコーチが推進してくれて、メンバーの発言も引き出してくれる。期待が高まり導入を決めました。

“考える習慣”が社員の自主性と実行力を育てる

1年実施した結果、どのような成長が生まれましたか。

伊藤私が会社にいなくても9割以上仕事が回るようになったことが一番の変化です。以前の社員何をするにも「社長、どうしましょうかと、考えるより先に私の意見を聞いてくる状態でしたが、今では「私はこう思います。しようと思いますがどうでしょう。」と考えて提案してくれるし、実行力も上がりました。

コーチがファシリテートしてくれるので私が発言しなくて良いし、社員が自立し自走する状態ができてきたと感じます
売上の数字毎年上がっていて、コロナの打撃は大きいものの、今は持ち直して昨対越え見えています

何が社員の変化と成長を生んだのでしょうか。

伊藤 私が発言するとそれが正解になって皆の思考が停止してしまうところを、和田さんが入ることで皆に考えさせ、意見を引き出してくれる。私は「そうしましょう」と言うだけでよくなりました
また、習慣化できたのが大きいと思います。単発の研修とは異なり、1年をかけて月に一度の経営会議と毎週の進捗確認会議を実行し続けるので、社員の発言や行動、意識への変化がしっかり定着します。

和田全員が意見を書いて発言するという「すごい会議」の手法と、言のフォーマット活用した効果も出ています例えば「提案があります。〜してください。なぜなら〜だからです。」という発言の型使うルールがあるのですがこれに則ると問題の指摘でもただのコメントでもなく主体的な提案の発言が生まれます。

伊藤で全体目標決めた上で役割と責任を明確化し、会議の度に売上利益、仕入金額、原価率など様々な数字追うので、以前はなかった数字の意識というもの全員に根付きました。また、仕事が「自分ごと化」されて責任感も出てきたのを感じます

「どうすればできる?」と問いかければ、解決策しか出てこない

印象に残っている問題解決について教えてください。

伊藤営業の問題解決ですね。当初、テレアポの件数を増やすことを嫌がっていた営業部長が、今までにない件数の実行を宣言して自ら行動し始めたことです実行してみると解決策想定した数値は出なかったのですが、彼が自発的に言い出してくれたからこそできた企画でした

和田「目標を達成するために、何件テレアポしますか?」という質問に対してその行動が起こったと記憶しています。今までと同じことをしていては手に入らない目標を「どのようにすればできるか?」と質問し、思考することで行動が変わります。

これも「すごい会議」のフォーマットの一つです。

伊藤何か問題が起こっても「そのレベルに行くにはどうするの?」「どうしたら解決できる?」と建設的な会話できるようになったことがいいですね。

社員は、自分にはないアイデアを持っていると気づいた

導入してみて気づいた1番の発見とは何でしょうか。

伊藤私一人より皆さんに意見を出してもらった方が非常に多くアイデアが出るということです先日、経営理念やビジョンをつくる会議を丸2日かけて自分たちで実施したのですが、その時も、幹部メンバーの女性が出した言葉が素晴らしく、理念の言葉をそれに決めました。

また、「すごい会議」は会議の最後に何らかの結論を出すのですがその結論が、良い意味で私が想定もしていなかった着地になることが多かったです。つまり自分の中にない考えやアイデアがそれだけ社員の中にあるということ、これは価値ある発見でした。

 

今現在は、自社で「すごい会議」を継続的に実施されているとお聞きしました。

伊藤今期は一旦、自分たちで会議を実施することにチャレンジしています。私がいなくても組織が成長できる状態をつくるには有効な仕組みだと分かったので、月に一度の戦略会議と名付けた会議は幹部メンバーで、そこで決まったことの実行を管理する会議は週に一度全員で、「必ず実施する」と決めて継続しています。和田さんと実践した1年間でスタートの基盤は整ったので、今は自走し定着させています。

和田決めたことをきちんと実行できる会社は意外にも少ない中で、伊藤さんご自身が「すごい会議」の仕組みをうまく自社に最適化して機能させ、継続いただいているのが非常に嬉しいです。

トップダウンの限界を、コーチの存在&仕組みで突破。組織も人も成長へ

今後のビジョンを教えてください。

伊藤:売上数字の達成はもちろんですが、それは営業努力を地道に積み重ねていくことで実現できると考えていて、その先には上場という選択肢も見えてくると思っています。

そして数字だけでなく「社員が達成感を得られる会社」であることも目標の一つ。社員の表彰や賞与の還元もできてきているので、今後はより一人ひとりパフォーマンス高く働ける状態をつくり、それを正しく評価還元できる組織にしていきたいですね。

どんな課題をお持ちの経営者の方に、「すごい会議」をお勧めしますか。

伊藤成長段階にあってトップダウンの経営に限界を感じている経営者には良いと思います。ある程度の規模になると全部を一人で見ることができなくなる。そんな時に社員が勝手に動いてくれる状態がつくれると、経営者は次のビジネス展開を考える時間が手に入ります。

ありがとうございました。

(取材日:202012月)

和田 直人 わだ なおと

株式会社アンカーマン

どのようにすれば今までの延長線上にない未来を創れるだろうか?







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