太田:小笠原社長とは十数年来のおつきあいになりますね。「すごい会議」を導入した経緯について、改めて聞かせてください。
小笠原:きっかけは新規事業「リノデュース」の拡大です。広告費や人件費など多額の投資を活かすために、予算やタスクの管理、部署間の情報共有を仕組み化したい。そこで旧知の太田さんに依頼しました。
太田:コンサルティングやITツールの導入など、他の手段は検討しましたか?
小笠原:いえ。コンサルティングの場合、解決策を立案するのは他社です。当社主体で仕組みをつくるには「すごい会議」が最適と考えました。
太田:初回のワークセッション(Day1)は昨年1月に行いました。いつ頃から、組織の変化を感じましたか?
小笠原:3回目のセッション(Day3)を終えた頃ですね。会議に参加する幹部たちの理解が深まり、積極的にコミットするようになりました。
太田:問題が起きやすいのも、その時期です。ほとんどの企業はDay1・Day2で夢を描き、Day3・Day4で本質的な問題に直面する。それを乗り越えて、プロジェクトが動き始めます。
小笠原:たしかに、アクションを実行する段階で 課題 が発生 しました。役割分担と行動計画を会議で決めたはずなのに、その通りに進まない。 「彼に任せてはいけない」「本当はこうしたほうがいい」など、現場責任者の意見が衝突しました。