すごい会議

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CASE STUDY すごい会議の実施例

本当にこのKPIがKGI達成のための重要指標なのかということに確信が持てないままにやっていたのが、KPIに確信が持て”達成が当たり前”の文化になった。

株式会社 WORK SMILE LABO

設立
明治44年11月15日
資本金
5,300万円
従業員数
35名(新入社員3名、パート社員含む)
事業内容
笑顔溢れるワークスタイル創造提案業
担当コーチ
太田 智文

太田:今日はインタビューのお時間をいただき、ありがとうございます。

石井専務:とんでもないです。

太田:今日時間を頂いた主な目的は、プロジェクトスタートから半年間関わらせていただき、プロジェクトの当初の期待が何で、プロジェクトが進んでいく中でどんなことが起きて、どんな変化があって、半年を過ぎてどういう形で成果になって表れたのか、一方でこの部分に関してはまだ十分じゃないみたいなことも含めて率直にお聞かせいただければと思い、お時間を頂きました。

石井専務:はい。よろしくお願いします。

太田:まずは改めて御社のことを教えてください。御社はどんなサービスを誰に対して主に提供していますか?

石井専務:はい。我々ワークスマイルラボは岡山県内、地方の中小企業に向けて働き方を支援するというビジネスをさせていただいています。我々は働き方を変えるという意味で、“デジタル化”を働き方を変えるという言い方をさせてもらっているんですけれども、端的にいうと中小企業のIT化、デジタル化のサポートのご支援をさせていただくというのが私たちのビジネスです。

その提案をするために最も力を入れているのは、お客様先に行って「こういったツールを使うと便利ですよ」とか、「こういったようなデジタル機器を入れると生産性が上がりますよ」ではなくて、我々のオフィスに来ていただいて、実際に我々が中小企業ができる最大のデジタルの活用でどんな働き方をしているかというのをお客様にご覧になっていただくことで、「あー、この働き方いいね!私たちもやりたい」ということで、商談化していくというのが我々のビジネスモデルなのです。

ですので、営業では、“ワクスター”という呼び名で、週に何社のお客様をオフィスにお呼びできたかということを目標設定して、それを達成した人がスター賞獲得ということで、これをタイトル化して、毎週目標を追いかけるというのが、うちの営業のやり方というか、仕組みになっています。

太田:ありがとうございます。ちなみに御社は「働きがいのある会社」にもランキングされていますよね。

石井専務:はい。「働きがいのある会社」と、あとは「就職したい企業ランキング」ですね。県内の学生さんが就職したい企業ランキングというのがあって、そこで2022年が岡山県内で1位を頂いて、今年2023年が3位ですね。

太田:すごいですね。これは意図的にですか?

石井専務:これはもう意図的に非常に狙っていました。岡山でもやっぱりベネッセホールディングスさんだったりとか、両備システムズさんだったりとか、全国でも知られているような大手企業というのがあるんですけれども、我々のような中小企業でも、そういった大手企業よりも学生から「入りたい」と言ってもらえる企業になれるんだということを証明したかったので、ランクインをターゲットとして狙って活動はずっとしていましたね。

太田:素晴らしいですね。御社はすごい会議もDXツールも、自分たちが使ってみて、使いこなすというか、それをちゃんと業務に活かしたり、成果に変えて、それをお客さんに提供していく、そんなスタイルですよね。

石井専務:その通りです。私(専務)と兄(代表)の基本的なスタイルは、実績を出している人じゃないと他社に実績を出させられないというふうに僕たちは考えているので。なので、太田さんとか、コンサルに入っていただく方というのもやっぱり実績のある方の話じゃないと。やったことない人に何かを言われるというのは、なんとなく自分たちの中であまり腹落ちしない性格なので。なので、我々は「中小企業でもデジタル化を活用して、いい働き方をすることで、いい人材が集まる会社になるんだ」ということをずっと声高に叫んでいますので、自分たちが学生から人気のある企業じゃないと「いやいや、あなた人気ないやん」と言われたときに何も言い返せなくなるので、とにかくここをこだわろうということでやっています。

太田:ありがとうございます。では、今回のすごい会議のプロジェクトへの当初の期待は何でしたか?

石井専務:最初にすごい会議を太田さんにお願いをした時は、僕たちの最後のKGIである粗利ですね。この粗利額を達成させるのを手伝って欲しいということが、我々からの期待でした。そこからプロジェクトが始まってKPIを分解していくなかで、僕たちにとってワクスターが最大の成功指標だということの気づきを得て、そこから太田さんに「じゃあ、ワクスターをKGIに設定しましょう」と言っていただいたところが、我々からするとまず一つ目の変革だったんですよ。それからこのワクスターを達成するためにどういったKPI設定が必要なのかということで、多分2か月か3か月間ぐらい、行ったり来たり、ぐるぐるぐるぐる、いろいろPDCAを回していきました。

太田:やりましたね。

石井専務:PDCAを回していく中で我々にとって気づきがあったのが、自分たちの予定を先んじて埋めておくという行動をしていないから、今週はワクスターは達成したけど、その翌週は全然ダメだったとかということが起きていることでした。当時は成果に安定性がなかったということです。

ただ、このすごい会議を繰り返していくなかで、お客様へのアポイントを先に埋めていくというKPIが非常に重要なんだということの気づきを得て、「そのKPIにとにかくこだわろう」と決めて、こだわり始めてからは、今ではこのワクスターを当たり前に達成できるチームというのを作ることができました。変わることができたのです。これがこの半年間で太田さんに教えていただいたことなんですけど、僕たちは今まで3年、4年ぐらい、ずっとここを回っていたんですよ。ぐるぐるぐるぐる、ずっと回っていました。いい週もあれば、もっと大きい波でいい月もあれば、まったくダメな月もあったりみたいなことをずっと繰り返していました。その原因はモチベーションとか、そういった数値化できないことばかりに要因があるというふうに分析して、「じゃあ、どうやってモチベーションをキープするか」みたいな、あまり答えがないようなことをずっとやってきていたんですよ。

ですけれども、今回は、必ず決められた数の翌週のアポイントを取っていくんだということを明確に目標設定できたおかげで、ワクスターは当たり前に達成する組織ができるようになったというのが今の状況です。

お客様に我々のオフィスに来ていただいて、我々の働き方を見ていただく件数の目標達成ができた人間はワクスターですので、次の課題として、これを当初の目標のいわゆる粗利、利益に結びつけるためにはどうするのかと変化してきています。今度は案件化率、受注率、あとは受注額、この3つを見ていくことで、もともと僕たちが思い描いていた利益の達成ということにも繋がっていくだろうというふうに思っていますので、これから先の半年間で太田さんと一緒に、しっかりとPDCAをまた回して、サポートいただきたいなというふうに思っているのが今の我々の現状ですね。

太田:ありがとうございます。御社の中で、これまでおそらくもうやり尽くしてきたとか、いろんなことを試してやってきた中で、この半年の中で新たなものが見つかったり、できるようになったのは、何がその源なのでしょうか?

石井専務:やはり、このKPI、KGIを達成するためのKPI設定を太田さんと一緒にさせていただいたじゃないですか。今までは本当にこのKPIがKGI達成のための重要指標なのかということにみんな確信が持てないままにやっていたので。なので、そこに対する本気度もやっぱり違ったんですよ。

太田:KPIに対する本気度なんですね。

石井専務:私自身もそのKPIが本当に最重要だというところに確信がないので、「そうか。ダメだったか」ということで、そのKPIの数値を下げてみたりとか、何かいろいろ、ごちゃごちゃとやっていました。だけど、太田さんのような専門家の方に入っていただいて、確信が自信に繋がっていくことで、KPIの達成について厳しく言えるようになったというか、ちょっといい言葉が見つからないんですけれども、そこへのこだわりについてやっぱり本気でこちら側もマネジメントできるようになって、その本気に応えてくれた社員は立てた目標のKGIの達成ができるとなってきました。なので、”決められたKPIを達成することは当たり前の文化”を作ることができたという感じですかね。

太田:なるほどですね。いいですね。達成が当たり前の文化ですね。

石井専務:そうです。

太田:ありがとうございます。この半年を振り返って、特に印象的だったセッションの内容とか、機会というのがありましたら教えてください。

石井専務:私はやっぱり始めて1か月ぐらい経ったときに、もともとは目標のKGIを利益に設定していたところを、太田さんに「いや、これはここじゃなくて、ワクスマさんの場合だと、このKGIはワクスターに設定したほうがいいんじゃないですか」という言葉を頂いたときですかね。今まではそういう柔軟さがなかったので、迷いながら、ぐるぐるぐるぐると同じところを回っていたんですけれども、「あっ。そこを変えていいんだ」というところは非常に大きな気づきでしたね。

太田:なるほどですね。ありがとうございます。私が印象的だったのは、始まって3か月ぐらい経ったときにちょっと雲行きがなんかちょっと怪しくなって、もう一度、御社のほうに行かせていただいた際に、ひどい真実がテーブルにあがったあの時ですね。あれが一つのきっかけで、本質的な問題に一歩踏み込んでいけたような気がしています。

石井専務:その通りですね。今言っていただいたので、思い出したので、ちょっと忘れないうちにお伝えさせてもらうと、あのときのひどい真実のときに自分たちで非常に大きな気づきを得たのは、我々が見直しをする際に数値で語っていないなということにすごく気づかされましたね。

あのときに彼が言ったのは「ワクスターをこれだけ頑張っても、実際にこれが数字に繋がっているかどうか疑わしいです」と言ったんですよ。で、僕は感覚的に「いやいや、繋がっているでしょう」という感じで言ったんですけど、では実際に何社中の何社が案件化で、何社が受注に至って、どれぐらいの利益を頂いているのかという数値を出していなかったので、彼のその言葉に対して僕も感覚でしか「いやいや、そんなことないよ」というぐらいしか言えなかったんですよね。

だから、あの後、太田さんに「そこの数値を出しましょう」と言われて出してみると、実際に自分の成果のなかの数字の半分以上はご来社からの売り上げということを彼自身も分かって、「あっ。こんなに繋がっていたんですね」ということになり「やっぱりここ(ワクスター)を頑張りましょう」と改めて認識が変わりましたね。あのときに太田さんに数値化の大事さというのを教えていただいたような気がします。

太田:ありがとうございます。そういうことがありましたね。なんとなくという解釈ベースから事実ベースで物事を捉える機会になったかもしれないですね。

石井専務:はい。そうですね。

太田:セッションに参加していたメンバーで、この半年間で、特に変化が見受けられたかなという人がもしいましたら、どなたにどういう変化があったのか教えてください。

石井専務:はい。私が1番変化を感じたのは、先ほどの彼(Sさん)ですね。彼は営業職のいわゆるサブリーダーという役職です。彼は能力も低くないですが、成果が出るときと出ないときの差というのが非常にあって、いいときと悪いときの波がありました。これは彼のモチベーションの波なんだろうというふうに思っていたんですけれども、要は押さえるべきところの押さえができていなかったので、結果的にいい週と悪い週の波が非常にありました。今は安定的に成果を出せる人材に変わっていますので、この半年で非常に大きい変化があったと思います。行動の迷いがなくなったような気がします。

太田:コーチの太田の特に良かったなと思うところを教えてください。

石井専務:太田さんの良かったところはたくさんあるんですけれども、太田さんの僕が1番好きなところははっきり言ってくれるところです。

太田: そうなんですね。

石井専務:回りくどくないです。遠慮もない。これは全然失礼な意味じゃなくて「そこはダメだと思います」とかということをはっきり言ってもらえるというのは、おもねらないというか、その言葉が当てはまるのかどうなのか分からないですけれども、いわゆるコンサルティング担当の方というのはやっぱり継続してもらうために、やっぱり僕とか、社長とかに目が向いた方が多いんですけれども、太田さんはそこはまったくそんなスタンスではなくて、本当にある意味でドライにすごく言っていただけるので、僕はそこがすごくありがたかったですね。

太田:ありがとうございます。御社(ワークスマイルラボ)は今後、どのようなことをお考えですか?

石井専務:売り上げの規模というのは、ここからなのでまだ分からない部分があるんですけれども、これからM&Aをどんどんしていこうというふうに考えています。

太田: いいですね。

石井専務:私たちは岡山の地方のいわゆる事務機器屋だったんです。コピー機だったりとか、文房具を販売したりするような事務機器屋さんが全国で5000社あるというふうに言われているんですけれども、この事務機器屋さんの強みというのは、地域に根差したFacToFaceの営業をしているというところが強みなんです。競合がいないので、どんな小さな街にでも事務機器屋というのはあるんですよね。だから全国を毛細血管のように、事務機器屋さん5000社が散らばっています。

ですけれど、我々のように業態変革をして業績を上げている事務機器屋というのはほとんどないんです。もうどこの会社もジリ貧で、これから後継者不足で会社を畳んでいこうかといったような会社さんが非常に多くありますので、我々がこの10年間でやってきたビジネスモデルの変革というものを基に、今後はいろんな全国の事務機器屋さんから「自分たちの後を継いでやってほしい」といったようなオファーを頂く件数が非常に増えてきています。

ですので、ワークスマイルラボの規模を10倍にするのではなくて、全国の我々と同じ志の企業様をたくさん増やしていって、グループ全体で10倍にしていこうといったような思いでいます。そのためにはこのワークスマイルラボは、私専務(弟)を中心に、とにかく「ワクスマみたいになりたい」と思ってもらえるような圧倒的な成果と圧倒的な実力のある会社により磨きをかけていきます。そして代表の社長(兄)には、全国のいろんな事務機器屋さんの仲間を行脚してもらって、ワークスマイルラボのような会社に変革していくということを先頭に立って進めていくという役割分担を兄弟で協力しながら進めていこうと決めて動いています。

太田:ありがとうございます。いい役割分担ですね。

石井専務:私たちの思い描くビジョンというのは中小企業の働き方をより良くして、日本の経済をもっと元気にしたいという思いがあります。ですので、我々のビジネスが世の中に広がっていくということは、全国津々浦々のいろんな中小企業がもっと生産性の高い、いい働き方ができる社会になっていくんだということに思いを馳せて、これからも突き進んでいこうかなと思っています。

太田:素敵な話をありがとうございます。引き続きよろしくお願いします。

インタビュアー:すごい会議コーチ 株式会社ピグマ 代表 太田智文、サポートスタッフ:岡田美波

インタビュー日:2023年6月8日

太田 智文 おおた ともふみ

株式会社ピグマ

49歳。兵庫県明石市出身。神戸大学卒。大学卒業後、ベネッセコーポレーションに就職。
28歳の時に現在の会社ピグマを創業。21期目。
すごい会議マネージメントコーチ14年目。MBTI認定ユーザー。国際コーチ連盟プロフェッショナ ルコーチ(CPCC資格保持) 。バリューファクター認定トレーナー。
過去180社以上の会社でのすごい会議導入の実績。

「本質」に向き合い組織として一段高い基準を手に入れること、行動の量と質とスピードにこれまでにない違いを起こすことを約束します。

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