すごい会議

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CASE STUDY すごい会議の実施例

エステ売上昨対180%、顧客単価導入前比130%。スタッフの「自主性」が生みだす驚異の成長

ビーイー株式会社

設立
2006年2月
資本金
1,000万円
従業員数
102名(2024年4月現在)、 フリーランス契約 40名
事業内容
ウエディングを中心に女性の美を追求し、神戸、大阪、京都、東京に4店舗を構える。ウエディングのプロフェッショナル集団として顧客の美しさを際立たせるヘアメイクやエステティックサービスを提供。オリジナルシューズの販売展開からフォトスタジオの運営まで、ウェディングシーンにけるトータルサポートを実現している
担当コーチ
島袋 智

代表就任。現場の力を最大化する経営戦略

約2年前に導入いただきました。貴社にとってどのようなタイミングでの導入でしたか。

木村:当社のメインビジネスは、ブライダルに関するヘアメイクやエステ事業です。ヘアメイクアーティストとしてカリスマ的存在とも言える技術者の女性が創業し、2022年に私が代表に就任しました。

しかし、技術者でない私には、彼女と同じ経営スタイルは目指せない。そこで、現場スタッフの意見やアイデアを経営に生かすスタイルに切り替えようと、メンバーの自発性を促すことを目的に「すごい会議」の導入を決めました。

スタッフの自主性が「すごい会議」で手に入ると感じた理由をお聞かせください。

木村:ビーイーで「すごい会議」を導入するのは、今回で3度目なんです。前回は、意思決定者として私も参加したため、この会議のスピード感や参加者の意見を吸い上げて実行させる仕組みは体験済みでした。この会議によって売り上げが向上した実績もあり、導入への迷いは一切ありませんでした。

現場スタッフの自発性向上。エステ売り上げ昨対比180%

導入から2年弱。どのような成果・変化が生まれましたか。

木村:メンバーの自発性が高まったことに満足しています。会議を通して「会社をもっとよくしていける、変えられる」と、彼女たちが気づき、各分野の責任者であるという自覚を持って積極的にアイデアを提案してくれるようになりました。

以前なら、議題に対して「何をやればいいですか?」と僕に聞きに来ていたのが、今では「こうしようと思います。コストはこれくらいです」と「提案」してくれる。

会議で発言のフォーマットを学び、彼女たち自身が問題解決のプロセスを経験したことで、問題発見力や思考する力が養われましたね。

成果や数字の面では、どのような変化が生まれましたか。

木村:エステの売り上げは昨対比で180%に伸び、顧客単価も導入前比130%まで上がりました。これまでは、よくても110%程度の成長率だったので、間違いなくこの会議の影響です。

特に効果を感じたのは“Win-Win作戦”。エステの売上向上を目指し、成約率を上げるための教育企画として実施しました。“Win-Win”というネーミングの通り、目指すゴールは、僕らのスキルアップとお客様の満足度向上の両立。

まず、接客用のトークスクリプトを作成し、ロールプレイングを実施。次に、実際の接客時の様子を録音して全員でフィードバックし合いました。ここでの発見は、成約率の高いスタッフも、成果を上げられる理由を本当には理解していなかったということ。感覚を頼りにするのでなく、言語化することで自分の強みを理解し、そこを強化する動きが生まれました。

もちろん、成約率の低いスタッフは成功事例から学べる。サービスのクオリティを上げて成果につなげる、効果的な教育システムを構築できました。

スタッフが「やりたい」から、成果が上がる

“Win-Win作戦”はどのような経緯で始まったのですか。

木村:僕と島袋さんが飲みながら交わした会話がきっかけでした。主軸のヘアメイク以外の事業でも売り上げを伸ばしたい、という会話から顧客単価や成約率を上げる構想が生まれ、それをメンバーに展開したところさまざまなアイデアが生まれた。

彼女たちが主軸となって企画を練り、気づけば“Win-Win作戦”という名前で勉強会が始動。アルバイトまでを巻き込み、瞬く間に成約率が上がり始めたんです。みんなで意見を出し合い、構造をつくり上げていく手法に「すごい会議」のパワーを感じましたね。

この作戦の何がスタッフの心を動かし、積極的な行動を引き起こしたと思われますか。

木村:このケースで言うと、“学び”が手に入ることだと思います。彼女たちはヘアメイクやエステの職人です。率直に言うと、経営指標への興味はないに等しく、あるのは自分自身のスキルを磨くことへの熱意やお客様に満足してもらうための真面目な探究心。

売り上げを上げる、という文脈以上に、エステで成功する秘訣を知れることがうれしい、お客様が喜んでくれるのがうれしい、意見交換できることが楽しい、という、彼女たちの“学び”への動機を提供できたことがよかったんじゃないかな。

「すごい会議」はコミットした以上はやらざるを得ない仕組みなので、ハードなことは事実。途中で離脱したスタッフもいるなかで、そこを乗り越えた彼女たちの成長は、僕から見ても素晴らしいものがあります。

助け合い、地道にアクションし続けたことで「自分がこの会社を変えた」「やり切った」と、彼女たちも達成感を感じてくれているはず。厳しくても、それ以上の成長と成果が生まれるのがこの会議です。

難航したフォトスタジオ事業の問い合わせ数が3〜4倍に

木村さんにとって、最もうれしい成果・変化とは何でしたか。

木村:フォトスタジオの事業かな。約3年前に立ち上げた事業で、正直なところ苦戦していました。しかし、「すごい会議」でさまざまな問題解決アクションをとった結果、1年半でお客様からの問い合わせが3〜4倍に急増

スタッフが自発的に動いてくれるようになり、僕一人では思いつかなかったアイデアを多く実行できたからこその結果です。

島袋(コーチ):メンバーのみなさんから伝わるのは、「まずやってみる」という強い精神です。言い訳をしない、素直に受け入れてまずやる。みなさんの素晴らしいあり方が、組織の成長を後押ししています。

 

なぜ、「すごい会議」だと自発性が育つのでしょうか。

木村:私が思うに、自分で目標を設定して自分で期日を決めるという「すごい会議」のルールが、コミットメントへの責任感を強めているように見えます。

スタッフ自身が“やるかやらないか”を自分で決めるからこそ、やると宣言した以上はやり遂げようと心が決まり、行動にスピードが生まれる。「なんでも試してみる」という、あり方につながっています。

チームを支えるコーチの存在「僕の“味方”感」

改めて、島袋コーチはどのように貴社に貢献していますか。

木村:スタッフへの質問が非常に上手く、さまざまな角度から意見を引き出しテンポよく議論を進めてくれます。コミュニケーションが苦手なスタッフも、島袋さんに導かれることで思考のコツを掴めてきた。

僕はスタッフに厳しく接することが苦手なので、そこを補って彼女たちに厳しく接してくれる点も、ありがたいですね。シンプルに、この会社の成長と僕の願望に真剣にコミットしてくれるあり方に、僕の“味方”感を強く感じます。

「すごい会議」を、どんな企業におすすめしますか。

木村:事業の核に営業活動がある会社かな。誰が商品を売るかによってパフォーマンスが変わるような、一見、属人的に見える営業活動を「すごい会議」で仕組み化して解決できる可能性がある。ブレイクスルーが起こせるはずです。

また、スタッフに思考力や判断力が養われるという点で言うと、企業規模が拡大し、意思決定の権限を各責任者に移譲していきたい会社にも合うと思います。次期リーダー候補を「意思決定者」として訓練すれば、問題を見つけて解決に導ける人材を育成できるのではないでしょうか。

「人」で可能性を最大化。業界トップの“憧れ”を目指す

導入の期待に対する満足度は何%でしょうか。

木村:スタッフが成長し、数字が結果として出ているので100%です。さらに100%を超える結末があるとすると、既存の枠を超え、『その手があったか』と、ひっくり返るようなアイデアがスタッフから出ることですね。そのアイデアを起点に、新たな分野で爆発的な数字が生まれるとしたら、最高です。

島袋(コーチ):アイデアを導き出す上でのおすすめは、他社や他業界を徹底的に研究すること。研究とは体験。他社のエステをお金を払って体験する、接客を体験しにハウスメーカーを見学する、など、既存の事実を収集し、独創的に組み合わせることで新たなアイデアは生まれます。そのアイデアを見つけようと、常にアンテナを巡らせ続けることも重要です。

木村さんにとって「すごい会議」とは、なんですか。

木村:僕個人にとっては、そこにある思考を引っ張り出して整理できる場であり、会社としては、スタッフの持つポテンシャルを引き上げてくれる場、です。

今後の御社の課題、フォーカスポイントはどこになりそうでしょうか。

木村:日本の人口が縮小傾向にある以上、ブライダル業界も縮小傾向にあります。コロナ禍で挙式をしない人が増えたことで、そのイメージが定着してしまったことも要因の一つ。しかし、結婚式は非常にいいものであり、素敵な機会だと僕は思うんです。まだ幼い自分の娘にも、いつの日か挙式をしてもらいたい。

今の環境下で生き残るには、業界内のシェアを高める必要があり、優秀なスタッフの存在が不可欠です。今後は人材の採用と教育に力を入れ、いかに“憧れられる会社”になれるかがポイントになる。ブライダルに限らず、美容に関わる存在としてサービスのクオリティアップに尽力し、業界トップシェアを誇る会社を目指します。

ありがとうございました。

島袋 智 しまぶくろとも

株式会社ディシジョン

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