すごい会議

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CASE STUDY すごい会議の実施例

第二創業期元年。業界“王者”が挑む、サクセッションへの新シナリオ

株式会社日本M&Aセンター

設立
1991年4月
資本金
従業員数
事業内容
「企業の存続と発展」を目的とした友好的M&A支援サービスを提供する国内最大級の独立系M&Aコンサルティング会社。全国の地方銀行の9割、信用金庫の8割、1021の会計事務所と国内最大級のM&A情報ネットワークを構築し、М&A・事業承継の仲介実績はギネス世界記録にも認定されている。東証プライム上場
担当コーチ
雨宮 幸弘

サクセッションへの序章。“経営会議”を分身にする

約1年前に導入いただきました。導入の経緯からお聞かせください。

三宅:きっかけは、M&A戦略をお手伝いしているジーライオングループの田畑オーナーからのご紹介でした。

グループが50社、100社と増えたときに、どのように経営を成功させていけるか、M&A後のPMI(Post Merger Integration:M&A後の統合プロセス)について会話をしていて、「『すごい会議』がいい」と、聞いたんです。

「『すごい会議』のおかげでグループ経営がうまくいき、社員は成長するし目標も達成できて黒字化できる。そんな田畑さんの力強い言葉に、ほぼ即決で導入を決めました。

導入時にどのような課題の解決を期待しましたか。

三宅:当社の現在のテーマは、ホールディングス化を経ての「第二創業期」とサクセッション(後継者育成)の二つです。私も72歳。サクセッションが急務ながら、No.2以下はまだ40〜50代と非常に若い。経営の能力と経験の両面で、誰か一人が私を抜いてトップに立つというのは現実的ではありませんでした。

そこで考えたのは、経営会議の場を私の分身にするということ。営業力で抜きん出た人材、リーダーシップで優れた人材、財務のハンドリングで優れた人材など、各分野で私より高い力を発揮するメンバーだけを経営会議に集めて自由闊達に議論できたなら、理論上は私個人を上回る総合力が期待できるはず。

この考えを「すごい会議」導入以前から採用していたものの、経営メンバー同士の気遣いや忖度(そんたく)があることで、狙った総合力の発揮を妨げていることが課題でした。「すごい会議」の狙いは、その解消。

結果、非常にいい効果を感じましたね。

経営会議でのメンバー間のコミュニケーションに、どのような変化が起こりましたか。

三宅:まず、遠慮がなくなりました。明確な目標を決め、その達成に向けたベストプラクティスを探すためだけに会話をするので、忖度(そんたく)や垣根がなくなる。

「すごい会議」のステップは非常に明快で、自分の意見を表明した上で全員で合意して目標を決定し、その達成を約束して自分の役割にコミットします。ブレようのない目標があるからこそ「達成」だけに意識をフォーカスできる

また、「提案があります」「リクエストがあります」と、感情を抜きにした端的なフレーズが飛び交うことで会話がアグレッシブになり、本音が出るのもいいですね。アイデアの精度が増し、昼飯の時間を忘れるほど議論が活発になりました(笑)。

新体制発足。組織改革の混乱を「すごい会議」で突破する

昨年に引き続き、今期は営業セクションで「すごい会議」を活用いただいています。活用の意図をお聞かせください。

三宅:この4月に営業の事業部制を廃止し、チャネル制に改編しました。大規模な組織改編での懸念は、組織が機能するまでの時間的なロス。全体像を理解し、各自の役割やミッションを理解するまでに、通常、半年近くの時間を要する点がデメリットでした。

そこで今回は、新体制を4月からオンタイムで動かすために、数回の「すごい会議」を予め設定し、11名の新チャネルリーダーたちが目標設定を行ったんです。おかけで非常にいいスタートが切れましたね。

 

新組織リリース時の「すごい会議」活用で、得られた成果をお聞かせください。

三宅:チャネルリーダー11名の意志統一が図れたことがよかったですね。改編による時間的遅れが出ないことはもちろん、それ以上に11人が一丸となる様子、中核を担うリーダーが強いタッグを組んでいる様子を、経営方針発表の場で全社員1,200名を前に見せられた。

私や幹部メンバーに続いて11名のリーダーが各チャネルのミッションを発表すると、彼らのベクトルがそろい、高いレベルで調和した様子が伝わり、『今年はいける』と、誰もが力強く感じたはずです。

サクセッションを始動し、今年を「第二創業期元年」と位置付けたわれわれにとって、非常に素晴らしい幕開けでした。

素晴らしいスタートを切れた勝因は、どこにあると感じますか。

三宅:この4月に日本M&Aセンターの社長に就任した竹内のシナリオの勝利、ですね。

体制変更について私が出した条件は、3年間は新体制を継続すること。もちろん体制の良し悪しはありますが、それ以上に重要なのは、成功させるためのストーリー戦略やディティールです。シナリオ次第で、変革の結果は大きく変わる。

そこに「すごい会議」を使い、見事にパワフルな演出をした彼を高く評価しています。

雨宮(コーチ):サクセッションの過程にある今、新体制発足をどう印象付けてスタートダッシュをきれるかは、11名のリーダーにかかっていました。大きなプレッシャーのなか「すごい会議」を通じて11名のベクトルをそろえ、リーダー同士がフィードバックし合う濃密な連携をつくれた。

繰り返し練習を重ね、当日は素晴らしい一体感とクオリティのプレゼンテーションを披露されたと聞いています。期待に応えようとするリーダーの頑張りが実を結びましたね。

サクセッションへの道程「経営会議の活性化を評価」

なぜ、「すごい会議」では、それまでにない変化や成果が生まれるのでしょうか。

三宅:私たちだけでこの会議をやろうとしても、こうはいきません。テクニカルな面での司会という意味では僕にもできますが、「すごい会議」は第三者のアウトサイダーが入ることに価値がある。

私や竹内のように、組織のトップで人事権も評価権も持っている人間が司会に立てば、参加者は「私たちに」どう思われるか、「私たちが」どんな正解を欲するかを考え始め、純粋な目標に意識が向かなくなってしまう。雨宮さんがいてくれる最大の意味は、意識の向き。そこですね。

サクセッションの進捗状況についてお聞かせください。

三宅:サクセッションのゴールは、ホールディングスの代表権を手渡すこと。現在はそのプロセスにあり、この数年で子会社の代表権や部門別の権限を主要メンバーに移譲すべく進めています。なかでも、今年はグループ会社の社長交代を皮切りに、大きな一歩を踏み出せた。

この過程において、経営会議を活性化させてくれた「すごい会議」を大きく評価しています。

経営会議を実質の後継者として機能させることができれば、誰が社長に就いても問題は起きない。もちろん簡単ではないし、誰であっても能力とリーダーシップは必要です。しかし、100点の事業承継はないという前提で考えると、経営会議の総合力を高めてくれた貢献は非常に大きなものでした。

「すごい会議」はどのようなシーンでの活用に向いていますか。

三宅:「すごい会議」の特徴として、スピード感を持ってものごとを決めていくことを得意とする反面、ものごとを深く研究して洞察し尽くしていくことは苦手だと私は思うんです。

例えば、日本という国のアイディンティティは何か、ということを定めようとすると、歴史や文化、民族、言語など、非常に多角的に研究を重ねて慎重に定義する必要がある。

経営にはその緩急の両面が必要であり、スピード感を持ってベクトルをそろえることが必要なテーマもあれば、深く広く、時間をかけて議論すべきテーマもある

「すごい会議」とそれ以外の経営会議を織り交ぜ、相互に繰り返しながら進むことで、経営の質を上げられるはずです。

「今、最も重要なテーマ」と向き合い、アセスメントし続ける

今後も「すごい会議」を活用いただく場合、具体的にどのようなタイミングでの実施が理想的でしょうか。

三宅:「すごい会議」では、“今、最も重要なテーマは何か”ということにフォーカスして議論できるので、例えば、上半期が終わったタイミングで改めて中期計画を見直す、サクセッションを見直す、など、テーマを絞って振り返る場として活用したいですね。年に数回、数日間、という短期集中で実施するイメージかな。

今、この瞬間は忖度(そんたく)のない経営会議を実現できていても、時が経てば形は変わり、メンバー間の壁も再燃する。そんなときに「すごい会議」を通して「ひどい真実」の開示から始め、壁を壊しながら意識を統一していきたいですね。

雨宮(コーチ):10年以上お付き合いしているクライアントで、年に2回だけセッションにお邪魔する企業があります。その経営者の方には、「雨宮さんは歯のクリーニングと同じ。汚れた状態を定期的にアセスメントしてくれて、そこからまた、美味しくご飯を食べれるようキレイにしてくれる」と、言われました。

どれほどいい状態をつくっても、時間が経てば状態は変化する。その都度しこりを解消し、ベストな状態へとアップデートし続けるのが私の役割です。

コーチから見て、印象に残るシーンをお聞かせください。

雨宮(コーチ):三宅さんは、言わずもがなの素晴らしい経営者です。にもかかわらず、メンバー全員の意見に口を挟まず、しっかり最後まで聞き切る姿勢を崩さない。その上で「ありがとう。私の見立てとしての意思決定は、これでどうだろう」と、ディスカッションして合意を得る。その徹底したリーダーシップの取り方が、非常に印象的でした。

三宅:常にできるとは限りませんが、そうあるべきだと、過去にコーチングを受けたときに感じたんです。

社員が少なかった頃は毎日のように彼らと現場を共にし、食事中も移動中も会話し続けていましたが、上場後にふと気づくと、予定は100%埋まっているのに社員との予定はゼロで、顧客や関係先との会食ばかり。いつしか経営も、僕の独断と偏見で進めていたことに気づきました。

すぐに全社員を対象に私との合宿を開始し、数人ずつで年間45回、5、6年は続けましたね。会社が大きく伸びる実感があるのは、そうやって社員の声を聞き続けたときなんです。現場の声を聞くことの重要性を、身をもって体験しています。

経営力とは「実現力」。必要なのは“決意”の発言

「すごい会議」では全参加者が等しく発言します。そのメリットをどのように実感されますか。

三宅:全員が発言することの意味は、私が言うには二つ。一つは、現場の声にこそ成長へのヒントが隠されているので、それを拾い上げる重要性です。もう一つは、経営というのは自己実現であり、「実現力」こそ経営能力である、ということ。

ビジョンだけなら誰でも描ける。重要なのはそこではなく、それを実行してどう実現できるか、です。実現できてこそ経営能力がある、と、初めて言える。

そして実現するには幹部を動かす必要があり、さらには約束を守らせる必要もある。だから、「すごい会議」のように現場社員に“喋らせる”ことが重要なんです。

「すごい会議」で、なぜ状態が改善するかというと、自分で考えて喋るからですよね。『こうなりたい』と、自分で思ったことしか人はやりません。「痩せなさい」と人に言われても、本人が本気でそう思わない限りはダイエットすら続かない。

ビジネスも同じで、自分で決めて声にしてこそ「決意」になり、実現させようとする情熱が生まれる。それを聞いた周囲の人間もインスパイアされ、気運が高まる。「すごい会議」はその点で、参加者の「決意」を得られる非常にいい仕組みです。

雨宮コーチは、どのように貴社の成長に貢献していますか。

三宅:会議の仕切り方、リーダーシップ、瞬時に本質を掴んで次の展開に持っていく理解力の素晴らしさ。その裏に、彼が相当の準備をしているであろう努力を感じます。僕でも大量の数字が一気にテーブルに挙がれば整理に時間がかかるのに、雨宮さんは瞬時に理解してまとめていく。

もちろん才能もありますが、準備があってこその自信。「すごい会議」の仕組みがあっても誰でもできるわけではないし、雨宮さんだからこそ、という要素が大きいですね。費用は高額ですが、納得の高さです。高いですけどね(笑)。

「会社をスターにしたい」未来へのシナリオを紡ぐ

多くの経営者をご存知の三宅社長から見て、雨宮コーチに合うのはどんな経営者の方だと思われますか。

三宅:本気で経営を伸ばしたいと思っている人でないと難しいでしょうね。自分がスターでいたいのか、会社をスターにしたいのか。後者のように見えて実は前者を望む経営者も多いですが、それだとこの会議は合わないんじゃないかな。

そういう人は、「ひどい真実」にも、メンバーが自分を差し置いてディスカッションすることにも耐えられない。メンバーの自主性に委ねるがゆえに、必ずしも経営者の意向に沿った議論になるとは限らないのがこの会議です。

ただ、経営者が中心でなく、会社が中心。純粋に「会社を伸ばしたい」と思う人には非常に合うと思いますよ。

今後のビジョンと共に、コーチへの期待をお聞かせください。

三宅:定期的に「すごい会議」を活用しながら、参加者のレイヤーを広げていきたいですね。例えば、経営メンバーに対しては、年に1回などの実施でブラッシュアップしていく。と同時に、今後伸ばす必要性のあるチャネルを選択し、チャネルリーダーの下のリーダー陣を対象に新たな「すごい会議」を実施するのもいいですね。

結果、チャネルが伸び、「すごい会議」以外の場でも「すごい会議」のフレーズや言葉が息づく。社内に共通言語が広がり、言葉からポジティブな空気をつくり出せるはずです。

導入時の期待に対して、今の満足度は100%。今後はサクセッションの成功に向けてどうシナリオを実現していけるか、そこにかかっています。

ありがとうございました。

雨宮 幸弘 あめみや ゆきひろ

株式会社ディシジョン

青山学院経営学部卒業。アメフト部副将。銀行に入行。株式会社PlanDoSeeに転職。マネージャー時代に「すごい会議」を受け、衝撃を受ける。社内ですごい会議を広めるソリューションコーチ第一号となり、全店舗に導入。



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