株式会社HERO MAKERS.
組織に「過去の延長線上にない成果」をもたらすのが、私の約束です。
川口:数年前にも他の「すごい会議」コーチのお話を伺いましたが、当時はまだ当社の事業規模が小さく、導入には時期早生と感じて見送りました。
その後、M&Aを含めてBtoBからBtoC領域まで事業を拡張し、拠点を全国に広げた結果、ある意味、事業が“散らかって”しまっていたんです。なかには赤字の事業もあり、複数のビジネスをマネジメントし続ける限界を感じていました。
また、僕は19歳から独学でビジネスを始めて感覚経営でここまできたものの、組織の拡大で社員が増えた今、よりロジカルな手法で組織を統率することも必要でした。
「すごい会議」への期待は、事業課題を整理して業績を伸ばすことと、社員の実行力を向上させるロジカルなコミュニケーションを確立すること。高森さんのシンプルでわかりやすい言葉に魅力を感じ、「ぜひこの人にお願いしたい」と、導入を決めました。
川口:予想に反して好評でした。コンサルティングを導入してうまくいかなかった過去があるため、今回は慎重にステップを踏み、初回のセッションにはオンラインを含めて約40名の社員を同席させました。
導入するからには「すごい会議」の手法を自社に定着させ、日常にルーティン化してこそ価値がある。それには、現場社員がこの会議を「やりたい」と、思うことが何より重要です。初回の会議を終えた彼らに「合わないと感じたらキャンセルする」と伝えると、「ぜひ続けたい」という、ポジティブな答えが返ってきました。
僕が思うに、彼らをその気にさせたのは高森さんの人間性。「この人と進みたい」という実感が、彼らをやる気にさせてくれました。
高森(コーチ):部によって事業内容が大きく異なるため、各事業の問題に深く触れることを目的に、計8つのプロジェクトを構成しました。毎月のセッションは、1チーム1.5時間×8プロジェクト=計12時間以上を1日で実施するプログラム。
この構造のポイントは、全プロジェクトを監督する専務の存在です。川口さんが人を巻き込むリーダーシップで外交に力を発揮する一方で、専務は組織の内側を見て綿密な事業戦略をつくることが非常に得意。
計12時間の全プロジェクトをオブザーブしてフィードバックする彼の存在により、経営トップが現場の情報を事細かに把握する機能が生まれ、事業成長が加速しました。
川口:彼は組織愛が強く、責任感もひときわ強い。会社のことを第一に考える彼が高森さんを受け入れ、「この会議が会社の成長に効果的だ」と、認めたことが成功への肝の部分でしたね。
川口:非常によかったのは、課題を可視化して早めに手を打てるようになったこと。組織課題にテコ入れし、赤字事業からは撤退するなど、さまざまな意思決定をした結果、売上利益に大きなインパクトが生まれました。
また、僕がしていた意思決定をプロジェクトリーダーにゆだねることで、彼らの育成につながり、現場のPDCAを加速させられた。人に言われて行動するのでなく、社員が納得して主体的に問題解決に取り組めたからこそ生まれた変化だと実感しています。
川口:このプロジェクトに反対していたメンバーが、あるときから率先して会議に参加し、行動し始めたことが印象的でした。
手前味噌になりますが、当社の社員は会社へのロイヤリティが高く、会社を「よりよくしたい」と、思ってくれている社員ばかりなんです。社内のレクリエーションや食事会など、社員の絆を強めるイベントは当社の文化であり、その風土を醸成することに手間暇をかけてきました。
つまり、「すごい会議」に抵抗する根底にも、彼女たちなりの組織愛がある。
高森さんはそこを理解して耳を傾け、本人すら気づかずにいた本意を汲み取って表現してくれた。「言いたかったのはそういうことだ」と、誰もが納得し、高森さんを信頼して前向きに進む行動が生まれました。
川口:高森さんは言葉の選択が非常に上手で的確。嫌味もなければ無駄もなく、何かに動じることもない。「高森さんの会議がめちゃくちゃいい」と、会議メンバーが口をそろえて言う理由はそこじゃないかな。
本気で事業に取り組んでいるからこそ仕事へのこだわりも誇りもあり、外部の人に口出しされれば抵抗も生じる。そこを、高森さんは本人の話をじっくりと聞いて受け止め、自ずと変わるよう導いてくれるんです。
他のどんなサービスでもできなかったことであり、高森さんだからできたことですね。
高森(コーチ):8つのプロジェクトごとにメンバーが入れ替わるので、僕は1日のセッションで60名近くの方と接することになります。そのなかで、開始当初の彼女たちが僕に伝えたのは、「できない理由」でした。
マーケット状況や自社のポジション、商材の内容など、あらゆる要因から「うまくいかない理由」を僕に売り込もうとする。僕はそのストーリーを買いはしませんが、聞きます。感情を入れずに最後まで主張を聞いた上で「どうすればできるか考えましょう」と、促す立場を取り続ける。
「話を聞いてほしい」という欲求が誰しもにあるからこそ、ただ傾聴して問いかける。その繰り返しが信頼につながり、次第にみなさんも「できる」気がしてくるのかもしれません。
高森(コーチ):この組織は、そもそもの熱量が非常に高いんです。川口さんが熱源であり、それを活かして組織を整える専務がいる上にスタッフの組織愛も強い。行動を起こす土台はそろっています。
あとは、多少滞っているところを整理さえできれば、エネルギーは循環して走り出す。僕の役目はその交通整理。その基盤を整えた上で、みなさんがコミットしてやり切った結果が成果として現れたということだと思います。
川口:PDCAを回す仕組みが、すごいですね。問題を明らかにしてコミットメントを握り、改善に向けてアクションを起こすことで、実行力が数段上がった感覚があります。
その上で、会議の仕組みと当社をマッチさせ、僕たちが活用できるよう導いてくれたコーチの手腕がやはり素晴らしい。
川口:事業を整理したことで利益化が進み、「すごい会議」でコミュニケーション基盤が整ったからこそ自社での自走を目指しました。今や「すごい会議」は僕たちの日常であり、問題解決の「型」として完全に定着しています。
社員の言葉はあいまいさが減って力強さを持ち、明確な期日に沿ったタスク管理もできるようになった。「どう問題解決するか」という思考が根付き、生産性が上がりました。
川口:次にお願いするのは、特定の事業のアクセルを踏むときだと決めています。この会議を使えば成長がかなう、と僕のなかで明確になったことは、経営戦略を立てる上で非常に役立ちました。
これまでは課題を可視化して解消することに重点を置いてきたので、次回の会議では、数字を上げることにフォーカスしてエンジン全開でいきます。人材採用に注力したいときなど、プロジェクトベースで活用するのもいいかもしれません。
今回の学びの一つは、「すごい会議」やコーチに解決してもらおうとゆだねるのでなく、「僕たちが」この会議とどう向き合い活用していくか、というマインドを持つ重要性を体験できたこと。うまくいくかは僕たち次第。今後も、高森さんとともに挑戦していきます。
川口:まるで宣伝のようですが、120%です。社員の変化は期待以上であり、彼らが積極的かつポジティブに「すごい会議」の「型」を使って自走してくれている。
「すごい会議」の何がいいのか、と聞かれても答えにくいですが、何十年と経営して失敗も成功もしてきた僕が言うには、いいものはいい。金額以上の価値はあると断言します。
川口:どこまでもアナログにこだわっていきます。テクノロジーが進化したことで、いかに人手を減らすかという議論が先行しがちですが、日本のマネジメントには人の力が絶対に必要。
もちろん、ITを活用したDX化も進めますが、当社が手がける事業の要(かなめ)は「人」。今後もその点にこだわり続け、アナログな部分を大切にしていきます。
また、中小企業のリーダー的ポジションを確立し、起業家として数多く試行錯誤してきた経験をもとに後輩の支援もしていきたいですね。本質的な成長の実現に向け、「すごい会議」をよりアグレッシブに活用していきます。