株式会社ディシジョン
あなたの意思決定の効果性を倍にします。
木村:僕は20代で当社に入社し、2017年に父の後を継いで社長に就任しました。当社の社員の平均年齢は40代半ば。自分より年上の先輩方に囲まれながらも、当時は「このままでは会社がダメになる」と、危機感を感じていました。
というのも、「塾を開きさえすれば子供が集まる」という、ひと昔前の意識を変えられない先生方が多かったからです。同時に、職場の人間関係は良好な一方で、“配慮”以上の“遠慮”が壁となり、言いたいことを言い合えない文化もありました。
長い歴史を動かし、人と組織をアップデートしたい。そう感じていたタイミングでの「すごい会議」との出会いでした。
木村:当時のコーチとの会話で、「この会議は劇薬だ」と、感じたことが決め手です。組織コンサルティングに関する他社の営業も受けましたが、その程度で組織が変わるとは思えなかった。
それに比べて「すごい会議」は、コーチが歯に衣を着せないストレートなコミュニケーションで常に核心をついてくる。組織の“ひどい真実=本質的な課題”に切り込み、今までにない刺激として変革を起こせる予感がしました。
木村:私が「劇薬」と感じたほどなので反対意見も出ましたが、導入の意図を一人ひとりに伝え、足並みをそろえながら進めました。
教育者という性質柄、熟考することが好きな人間が集まっているため、数分間という短時間でアイデアを考える「すごい会議」の手法を嫌がる声もあがりましたが、ただ、あれはその場で考えているわけではなく、日常的に問題と向き合っていてこそできるもの。「解決策を日頃から考えるよう思考を変えてください」と伝えて以来、反応が変わりました。
約5年にわたって問題解決を繰り返した結果、確実に、“問題解決型人間”が増えつつあるように見えます。
木村:わかりやすく売り上げを掲げましたが、「自社のサービスをもっと多くの方に届けたい」というのが、本質的な目的です。
手前みそながら、教室を展開する地域での当社のサービスは好評で、僕自身もいいサービスだと自負しています。売り上げの拡大は生徒数の増加とほぼイコール。より多様な切り口からアプローチするために、売り上げを目標に設定しました。
木村:“その目標を立てなければ生まれなかった成果”が、生まれています。業績はコロナ禍を除いて着実に120%成長を続け、商品もアップデートできている。
導入2年目には社内にコーチを育成し、自社で問題解決を自走させようと試みましたが、コーチ役がコーチになり切れずに半年で中止。改めて、プロコーチに依頼して「すごい会議」を再開しました。
どんな形であれ問題解決を定期的に繰り返し、組織をアップデートし続けることが本質的な狙いです。
木村:問題解決するのは僕たち自身ですが、コーチによって解決策の質やハードさが変わる実感があります。
なかでも島袋さんの魅力は、前職でスクール運営をされていたこれまでのキャリアです。当社のビジネス構造を熟知されているので、問題を察知するスピードが早い。トップ営業マンだった実績をお持ちなので、営業に課題を持つ企業の強い味方になってくれます。
成約率の向上にコミットしながらも、当社に寄り添ってサポートいただける点が僕たちの力になっています。
木村:当社では、先生方自身が生徒を増やすべく入学を促す活動をします。入学を検討する方が先生方の実施するガイダンスに参加し、その後、どれだけ入学してくれるか。入学率=成約率を高めるためのトレーニングとして、島袋コーチに手厚くサポートいただいています。
結果、個人差はありますが、あるメンバーは30%、また、あるメンバーは70%近くも成約率が向上するという驚きの成果が生まれました。
島袋(コーチ):一定の成約率に満たない方向けに、営業で成果を上げるためのポイントをお伝えしています。例えば、顧客候補者にヒアリングする際のポイントやクロージングの方法など。ガイダンスを録画してフィードバックし、実践的に問題解決するプログラムです。
木村:期待した以上の成果が出ているので、100%です。適性があるので必ずしも全員の成果が上がるとは言い切れませんが、伸びる人を伸ばし、そうでない人は適材配置を検討するという最適化も含めて成約率アップを狙うべきだと、再認識できました。
木村:売上利益は120%弱の成長で着地予定です。急成長ではなくとも、継続的な成長を重ねられていることが大きな価値。
僕が何よりうれしいのは、前述のように、成約率を大幅に向上させたメンバーの成長です。成果が出てこそ仕事は楽しいもの。本人からもその様子が伝わり、経営者としてうれしい限りです。
木村:「これが大きな成果を生んだ」というような目新しいソリューションはないものの、個々人の成長が生まれ続けていることが源です。やるべきことを地道に問題解決し続けるほかに成長への道はありません。
また、複数の事業を進める上で効果を感じているのは、二段構えのセッション構造です。まず、事業別に現場の問題解決の取り組み、並行して事業部のマネージャー陣を集めたセッションを実施する。他事業部の成功事例を共有する場があることで、成長へのヒントが相互に得られる仕組みとして機能しています。
木村:満足度は75%。社員一人ひとりに「お客様の成果に責任を持つ」という、意識の変化が生まれたことが成果です。
当社は昔から先生と生徒の仲がよく、“アットホーム”と称されるものの、生徒の成績が上がったか、英語が喋れるようになったか、という“成果”をさほど注視しない傾向にありました。
でも、それでいいわけがない。“いい授業”とは生徒に感動を与える授業であり、成果が出る授業であるべきです。その上で、当社の存在を世の中に周知して初めて、生徒数を増やせる。そういった現状への理解が正しく進みました。
残りの25%は、実行のクオリティですね。例えば、売り上げの数字を意識しすぎるがゆえに「成約率さえ上げればいい」と、本質的でない数字の追い方をしてしまうケースもあり、対策を進めています。
個人的には、簡単には解けない問題があるから面白く、100%の満足にならないことを楽しんでいます。
木村:例えば、学習塾事業では、中学生で当院に通い始めた方には高校生になっても通い続けてもらうことが狙いの一つです。ただ、それには中学の時点で、大学受験を視野に入れられる学力の子をターゲットにする必要がある。生徒数だけを重視して水準を下げれば、生徒本人も苦労する上に院内の進学率まで落ちてしまう。
数値目標と理念の両輪をハンドリングする重要性を実感し、「なぜその数字を追うのか」という、意図の伝達を進めています。
島袋(コーチ):英語学習事業の“受講継続率”を上げる問題解決です。新規で入学される方と卒業される方が同数である限り、生徒数は増えません。その点で、受講者の継続率は非常に重要なKPI。
継続の案内をどのタイミングで誰にするか、毎月の対象者は何名か。シートで一元管理して解決に取り組んだ結果、継続率が65%から80%に伸びました。
木村:僕自身が「やるべきことをやっていない」と、気づける場です。社員のコミットメントを管理する責任が僕にあるとすると、「すごい会議」は、僕を追い込んで行動を進めさせてくれる仕組み。
僕は意思決定者ですが、「やる」と、コミットするコミットメントの数は誰より多く、「すごい会議」があってこそタスクの積み残しと向き合い、うまくいかない理由を振り返りながら進めます。僕は適度に不真面目なので「来月に頑張ろう」と、楽しんでコミットしますが、真面目な人には負荷が大きいかもしれません(笑)。
木村:やはり、営業部門に課題を抱える企業です。島袋さんの強みを最大限発揮していただけるはず。「すごい会議」自体は「人」の改革が必要な組織にすすめます。特に、マネージャー職以上に問題意識を養い、問題解決に継続的に取り組む組織をつくりたい企業におすすめです。
社員が少なければ経営者が一人で解決して済むような問題も、規模が拡大すればそれに見合ったマネジメントが必要になる。既存の体制を壊してでも変化すべき組織は、必ずあるはずです。
木村:マネージャー教育です。多くのマネージャーが問題意識を持つようになったものの、まだ十分とは言えません。当社の目標は「120%成長」という堅実なものですが、それは当社の商品が「人」であり、「人」のクオリティを重視するからです。人を育てるには時間がかかります。
だからこそ、マネージャー教育が進めば組織の成長スピードは上がる。マネージャーが部下の成長にコミットし、ヒーローメイキングする動きをつくりながら人材力を底上げします。
人材強化の一環で、社内コーチの育成にも再トライしたいですね。経営チームのセッションは島袋さんにお願いし、それ以外のセッションや会議などは社内コーチが担当して進めるのもいいかもしれません。
木村:教育を生業とする以上、あらゆる分野で「人」の成長にコミットし、高い成長率と「学び、達成する喜び」を提供していきます。
今年は米国にも支社を開設し、世界をマーケットにした展開を開始しました。海外で暮らす日本人をターゲットに、語学を生かしたビジネスや企業研修、米国企業でのインターンシップ実施などの仕組みづくりを進めています。
商品に自信があるからこそ、届けるべき人に届きさえすれば生徒の数は必ず増える。成長したい人の成果にコミットし、成長の楽しみと成果を提供する存在として挑戦を続けます。